理事会議事録

第9回日本美容外科医師会理事会議事録

開催日時:平成13年5月10日(木)19:00〜21:30

場  所:六本木プリンスホテル

出  席: 浅見善康先生(アサミ美容外科)、岡部夕里先生(東京スキンクリニック)、菅谷良男先生(菅谷クリニック)、高須克弥先生(高須クリニック)、ルネ・デュ・クロー先生(東京スキンクリニック)、平田修人先生(ターミナル皮フ科なごや美容外科)、マッキンストリ千枝子先生(高木クリニック)、真崎信行先生(共立美容外科)、水野力先生(アネシス美容外科)の計九名。

1. 美容医療賠償保険制度導入案((株)シスコン山中氏、橋詰氏、横塚氏、瀧澤氏も出席)
 岡部先生より、前回理事会で平川氏が提案したシスコンに対する手数料の返済計画では、今後資金の集まりが不十分だった場合医師会がリスクを負うことになるため、シスコン代表取締役社長の山中氏とこの点について直接協議したこと、また、日本美容医療協会と本会の担当者が同じであることにより不都合が生じる可能性大であるため、別の担当者を要請したことが説明された。株式会社シスコン山中代表取締役社長より前回理事会でのシスコン側の失言に対する深謝があり、また、月々の返済額を収支残の50%以内とし、二年以内に完済できなかった場合は、残金を割り引くという趣旨の覚書を作成したことが説明された。
 株式会社シスコン橋詰氏より、共済を医師会の一事業とする場合と独立した共済会とする場合のそれぞれの利点・欠点についての説明があり、シスコンとしては別々にする方が手続きが簡単であるが、基本的にはどちらも可能であるとのことであった。浅見先生は、前者の場合共済に加入していない理事が加入者の払い込み金の用途について決定権を有するのは筋が通らない一方、一部の先生が複数の組織の理事を兼務することになるのは実際的問題があるとの意見を述べた。菅谷先生は他の医師団体でもそうした例はあり、別々の組織にすることに問題はないこと、平田先生は別々の組織の方がわかりやすいことを指摘したが、いずれの先生も医師会の一部とすることに必ずしも反対ではないとのことであった。岡部先生は、美容外科医中心の独立した組織を設立することにより、加入の必要性が少ない美容皮膚科医との距離が増し、医師会の結束力を弱めるとの意見であった。協議の上、医師会理事会の全員が共済に加入するという条件のもとに、共済を医師会の一事業とすることに全員一致で決定した。また、日本美容外科医師会の定款に「理事は共済に入ること」との条項を入れることについて決を取った結果、全員が賛成し、7月の総会に議決事項として提出することになった。
 日本美容外科学会誌に引き続き共済会の広告を載せることが承認され、2号にも掲載することとなった。

2. 広報委員会報告
 日本美容外科医師会ニュース4月末号が発行された旨が報告され、6月末号にはマッキンストリ先生が勉強会の発表内容に関する原稿、高須先生と水野先生が中国大連での第一回日中合同美容外科学会に関する報告を書くことになった。また、岡部先生から写真を大きくすることと、文字の大きさを統一することが提案され、水野先生より時間の制約があるためレイアウトの改善には限度があるが、業者と相談してできるだけの努力はするとの答えがあった。

3. 学術委員会
 デュ・クロー先生より、7月12日に開催予定の第7回勉強会の発表募集を行ったことが報告された。これに関連し、マッキンストリ先生が稲葉法、平田先生がマイクロデブリッダーシステムに関する発表を行うことが決まった。
 岡部先生より第81回日本美容外科学会を六本木プリンスホテルで開催する予定であり、参加者70名、展示業者20社集まれば、飲食費等含んだ会場関係費100万円位で、赤字を出さずに行える予想であることが説明された。参加費は懇親会を含み20000円、早期登録の場合15000円とする。業者展示料金は2名分懇親会を含み80000円、早期申込みの場合60000円を予定している。学会のテーマについて、「最小侵襲による美容外科」と浅見先生の失敗例に関する発表の方が有益であるとの意見に基づいた「美容外科の落とし穴」の二つが会長により提案され、全員一致で両方を採用することに決定した。また、ランチタイムを利用し、真崎先生が美容医学110番の応対記録の集計結果について、浅見先生が美容医療賠償保険制度について、話す機会を設けることになった。その他協議を要する事項に関しては、岡部先生が案を作成し、次回総会で検討することとなった。

4. 健康被害対策委員会
 菅谷良男先生より継続してエステなどに警告書を送っていることの報告があった。告発、他の団体との協力など、他の活動予定は、まだ進んでいないとのことであった。

5. 美容医学110番
 真崎先生より次回または次々回までに集計をまとめるとの報告があった。悪質な患者に対しての情報の処理方法については、守秘義務のため公開は原則として不可能との結論に達したとの発言が真崎先生よりあったが、引き続き検討することとなった。

6. その他の検討事項
 岡部先生より、北村義洋先生が第二木曜の理事会出席が不可能なため理事を辞退したことが報告された。
 日本美容外科医師会のインターネットページで医療機材業者のバナー広告を掲載するという岡部先生の提案が承認された。

以上