理事会議事録

第8回日本美容外科医師会理事会議事録

開催日時:平成13年4月12日(木)19:00〜21:30

場  所:六本木プリンスホテル

出  席: 浅見善康先生(アサミ美容外科)、岡部夕里先生(東京スキンクリニック)、高須克弥先生(高須クリニック)、ルネ・デュ・クロー先生(東京スキンクリニック)、平田修人先生(ターミナル皮フ科なごや美容外科)、マッキンストリ千枝子先生(高木クリニック)、水野力先生(アネシス美容外科)の計7名。

1. 美容医療賠償保険制度導入案((株)シスコン平川氏及び横塚氏も出席)
 株式会社シスコンより、仮募集の結果について、回答数45件、賛同30件、出資金合計687万円などの報告があった。最低初期費用は1210万円であるため、シスコンに支払う手数料の不足分は、月々の掛け金から事務局運営費、通信費、雑費などの固定費約18万円を引いた残金から2年以内に返済することで共済設立を実現させる方法が提案され、この場合出資者に対する出資金の返却は3〜5年後より可能になるとの説明があった。集まった出資金には会長の提案した10万円を越える加算出資の分も含まれることなども考えると、出資金が大幅に不足しているのはシスコンの見込みの甘さがあることが会長により指摘された。また、シスコン側のミスにより日本美容医療協会と掛け金において医師会側に有利に差が出てしまうように額を設定してしまい、この点を協会側より指摘されたため、同じになるように変更して欲しいとの申し入れがシスコンよりあった。これに対し、理事全員がシスコンの立場を斟酌し申し入れに応じるとの意見で、本募集の段階で個人契約の場合の掛け金月額を5000万円コースでは26000円から28000円に、1億円コースでは30000円から32000円に変更することとなった。会長及び共済実行委員長より、シスコンに事務手数料を払って事務を一切委託したいとの希望が表明され、理事の賛意が得られた。この点と準備段階におけるシスコン側の責任を考慮し、今後シスコンの予測に反して出資金の集まりが不十分であった場合、医師会が負うリスクを限るためシスコンに支払うべき手数料の軽減などの形がとれないかとの会長が要請したが、担当責任者の平川氏は極めて否定的であった。同氏は最終的には再度内部で検討することに合意し、その上で共済事業の導入と出資依頼の実行が承認された。手数料シスコン本募集のための口座はシスコンで開設し、仮募集で申込みのあった会員に加算出資の要請を明記した出資金振込み依頼書を発送することとなった。日本美容外科学会誌に美容医療賠償保険制度の広告を掲載することについては、全員一致で本年度第1号の裏表紙へ掲載することが決定した。また、同誌編集長に掲載料の割り引きをお願いしてみることになった。

2. 美容医学110番
 術後相談の場合施術したクリニック名を聞き、対応記録に残した方が後々の参考になることが真崎先生より指摘された。また、デュ・クロー先生よりホームページ上でも美容医学110番を作成することが提案され、平田先生が相談の回答者を引き受けることになった。真崎先生より、「当たり屋」のように、複数のクリニックに行ってクレームを付ける悪質患者のブラックリストを作成することが提案されたが、浅見先生より守秘義務の観点からこうした情報の公開に問題があるとの指摘があった。この問題については次回理事会で各理事の意見を聞くこととなった。

3. 広報委員会
 日本美容外科医師会ニュース編集委員長水野先生から、6月末号の原稿が少ないので、投稿を期待する旨が述べられた。平田先生及びマッキンストリ先生より、今までニュースに掲載された勉強会報告は簡単なものであったが、内容をもう少し詳しく載せたらどうかとの提案があった。デュ・クロー先生より詳細な報告を作成するのは時間的に無理である上、勉強会に来ずに報告を読んで済ます人が出てくる可能性があるとの指摘があった。岡部先生は学術投稿欄を設けることを提案し、定期的に発表してきたマッキンストリ先生が投稿するに同意した。

4. 健康被害対策委員会
 岡部先生より、高須先生を通じて、たかの友梨氏がエステ業界の代表として岡部先生と面談したいとの申し入れがあったことが報告され、次回理事会にエステ業界のたかの友梨氏他1名に限って呼ぶ、たかの友梨氏には事前に質問事項を送ってもらうなどの意見が出た。しかし、いったん閉会後会議室外で続けられた討議の結果、結局こうした面談は医師会にとって意味がなく、理事会の時間がもったいないこと、面談の内容が後からエステに都合のよいように利用される可能性があることが指摘され、全員一致でエステ側の申し入れには応じないことに決定した。

以上